- 11月から始めるオフィスのコスト削減術
11月に入り寒さが増すと、オフィスや工場では暖房やボイラーの稼働による光熱費・水道代の上昇が課題となります。
実は、本格的な冬を迎える前の「11月の対策」が、その後のコストを環境負荷を大きく左右します。
今回は今すぐ取り組みたい「水・熱・エネルギー」の賢い冬支度をご紹介します。
|
| ■空調-「湿度」を味方につけて暖房効率を最大化 |
|
冬の省エネの鍵を握るのは「水(湿度)」のコントロールです。
・体感温度を上げる
人間の体感温度は、室温だけでなく湿度にも大きく左右されます。
加湿器を活用して室内の湿度を40%~60%に保つと、暖房の設定温度を1~2度下げても十分に暖かく感じられます。
環境省によると、暖房の設定温度を1度下げると約10%の消費電力削減につながるとされています。
・フィルター清掃の徹底
夏の冷房で酷使したエアコンのフィルターにはホコリが溜まっています。
寒さが本格化する前に一度清掃を行うだけで風量が回復し、無駄な電力消費を5~10%抑えることができます。

|
| ■水・熱-排水や排熱の「ロス」を見直す |
|
工場やビルを持つ企業にとって、給湯やボイラーなどの熱源管理は冬の重要課題です。
・配管の「保温・断熱」をチェック
温水や蒸気が通る配管の保温材が劣化してませんか?わずかな放熱ロスが冬全体の燃料費・電気代を大きく押し上げる原因になります。
11月こそ、配管の点検と補修に最適な時期です。
・水処理設備の運用見直し
冬の排水処理は、水温低下により微生物の活性が落ちて処理効率が下がることがあります。予め曝気の風量を最適化するなどの微調整を行うことで、無駄な電力消費を防げます。
・給水温度の低下対策
冬場は水道水の温度が下がるため、お湯を沸かす(または蒸気を作る)ためにより多くのエネルギーが必要になります。これに対しては、中長期的な視点が求められますが、工場やビルの排水・排熱を再利用して給水をあらかじめ温める「熱交換システム」の導入や、年間通して温度が安定している地下水(井戸水)の活用が有効的な対策となります。
|
| ■小さな意識で大きな差を生む!社員を巻き込む「エコアクション」 |
|
設備面だけでなく、社内全体の意識を高めることも持続可能な脱炭素経営の一歩です。
・ウォームビズの推進
ひざ掛けや機能性インナーの着用を推奨し、オフィス全体で無理のない省エネ環境を作ります。
・無駄な温水の使い流しを防ぐ
給湯室や手洗い場で、お湯の温度設定が高すぎないか見直します。
また、節水器具や泡沫ノズルを取り付けるだけで、意識せずとも水の使用量と水を温めるエネルギーの双方を削減できます。

|
11月の段階で「水」と「熱(エネルギー)」の無駄を先回りして抑えることは、冬のランニングコスト削減に直結するだけでなく、企業の環境負荷低減(CO2削減)への具体的なアプローチとなります。
本格的な寒さがやってくる前に、まずは手軽なフィルター清掃や社内のルール作りから、企業の「省エネ冬支度」を始めてみませんか。
|